このブログでは、トビリシでの節約自炊生活の工夫も記録しています。今回は、現地で見つけた激安食材と、日本の味との意外な組み合わせについての話です。
1ラリ以下で買える、主食の話

トビリシは物価が安いとよく言われるが、生活のやり方次第で、その「安さ」の次元はさらに変わってくる。私の日々の食卓を支えているのは、実は大型スーパーではなく、街のあちこちにあるローカルなコンビニ「2nabiji(オリナビジ)」だ。
現地のジョージア人から「あそこが多分一番安いよ」と教えてもらったのがきっかけだったが、実際に足を運んでみて自分の目を疑った。棚に並ぶパスタの値段が、なんと0.9GEL。1ラリ(今のレートだと60円ほど)すら切っているのだ。

カルフールなど大手スーパーも一応覗いてみたことがあるが、安くても記憶では3GEL以上はしていたはずだ。そう考えると、この2nabijiのパスタの安さは、ちょっと異次元と言っていい。この値段を知ってしまってからは、店に行くたびにこの激安パスタばかりを買い込むようになった。
何も考えなくていい、レンチン調理の心地よさ
このパスタの最大の利点は、安さだけにとどまらない。調理の手間が極限まで省けることにもある。
使っているのは、電子レンジ専用のパスタ調理器だ。容器に麺と水を入れ、そこに粗く刻んだ玉ねぎをそのまま放り込む。トビリシでは玉ねぎも一袋2ラリ程度と格安で買えるので、これもありがたい。あとは電子レンジのスイッチを押すだけで完成だ。
鍋でお湯を沸かす必要もなければ、火加減に気を配る必要もない。レンジが回っている間は完全に自由の身になり、他の作業に没頭できる。茹で上がればそのまま容器が器になるので、洗い物も最小限で済む。このタイムパフォーマンスの良さが、シェアハウス暮らし、ひいては海外生活そのものにたまらなく心地いい。
まさかの相性、顆粒だしという救世主
味付けは、完全に偶然から生まれたものだった。トビリシに来た当初、知人にアジア食材を扱う店を教えてもらい、なんとなく手に取ったのが日本の顆粒だしだった。ある日、その顆粒だしを茹で上がったばかりの激安パスタに試しにパラパラとかけてみたのだ。
これが、驚くほどいけた。
オリーブオイルもソースも使っていない、ただの顆粒だしと玉ねぎの甘みだけ。それでも、異国で暮らす身体に、慣れ親しんだ日本の旨味がじんわりと染み渡っていく。チープではあるけれど、「これで十分」だと思わせるだけの説得力があった。
完璧なミニマル生活、唯一の弱点
現地の激安パスタに、現地の玉ねぎ、そして日本の顆粒だし。この三位一体で、私の食生活はほぼ完成された。火も使わず、レンジが回っている間は完全に自由。これ以上ないほど無駄がなく、怠惰にすら思えるルーティンだ。
ただ、これを毎日続けていると、どうしても一箇所だけ「ノイズ」になる工程が出てくる。それが、玉ねぎの粗みじん切りだ。
そこで今、私は激しく後悔している。日本から「ぶんぶんチョッパー」を持ってくればよかった、と。
あれがあれば、玉ねぎ(もちろんニンニクなど他の食材も)を放り込んで紐を数回引っ張るだけで粗みじんが完成する。まな板も包丁もいらない。そのままパスタ容器にドバッと投入してレンチンすれば、私の「完全放置型パスタ」は真の意味で完成していたはずなのだ。
もし海外での自炊生活や、シェアハウスでのミニマルな暮らしをこれから計画している人がいるなら、悪いことは言わない。日本のレンチンパスタ調理器と一緒に、これもスーツケースに滑り込ませておくことを強くおすすめしたい。これさえあれば、涙目になりながら玉ねぎを刻んで物思いにふける時間もなくなるはずだ。



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