突然届いた「ちゃんと飯食べてるか?」――トビリシの唐揚げ屋で味わった日本の味と温かさ

トビリシの夜道 Essay

このブログでは、トビリシでの日々の中で心に残った出来事も綴っています。今回は、知り合いからのひと言に救われた、ある夜の食事の話です。

久しぶりの外食のお誘い

「久しぶりに顔見せてよ」

そんな言葉とともに、知り合いから連絡が届いた。普段の私は、家で簡単な料理をさっと済ませてしまうことが多い。だから久しぶりの外食の誘いが嬉しくて、少し浮き立つ気持ちでお店へ向かった。

行き先は、トビリシにある唐揚げ屋さん。そこで待っていた知り合いは、会うたびに私の近況や体調を気にかけてくれる、とても温かい人だ。

顔を合わせて最初に言われたのは、あのひと言

店に着いて顔を合わせるなり、開口一番こう言われた。

「ちゃんと飯くってっか? 飯食わないとだめだぞ。パスタばっかり食べてちゃダメだ」

彼はレストランで働いていた時代から私のことをよく知っている。たしかにパスタは手軽なのでそれだけで済ませてしまう日も多い。栄養のバランスも、食べたあとの満足感も、後回しになっていたかもしれない。

海外で暮らしていると、自分の生活や健康を本気で心配してくれる人の存在がしみじみありがたい。料理を出してくれるだけでなく、暮らしぶりまで気にかけてくれるその優しさが、異国で過ごす身にはじんわりと沁みた。

ふとした瞬間に恋しくなる「日本の味」

海外にいると、ふとした瞬間に「日本の味」が無性に恋しくなることがある。醤油の香ばしい香り、甘辛い和風ダレ、温かいお味噌汁の出汁の風味。普段は意識していなくても、身体の奥ではあの慣れ親しんだ味を求めているのかもしれない。

焼肉定食

運ばれてきた定食をひと口食べて、「ああ、やっぱ日本の味ってめちゃくちゃ美味いな……」と素直に感動した。

さらに嬉しいことに、「これもしっかり食いなよ」と、揚げたての唐揚げまでサービスしてもらった。カリッとした衣の中から、ジューシーな肉汁があふれ出す。たまらない美味しさだった。

唐揚げ

ジョージアに限らず、海外のレストランでは量が物足りなかったり(特に日本食系レストランはお高めで量が少ないことが多い)、腹八分目で終わってしまったりすることが少なくない。けれどこのお店なら、しっかり大満足の「腹パン」になれる。トビリシでも数少ない、貴重で大切な一軒だ。

心もお腹も満たされて、また明日から

店を出るころには、お腹も心もすっかり満たされていた。

毎日仕事や生活に向き合っていると、知らず知らずのうちに気が張ってしまい、少し疲れてしまう瞬間もある。それでも、無性に恋しくなる日本の味と、親身に声をかけてくれる人の温かさに触れただけで、驚くほど気持ちが軽くなった。明日からのエネルギーが湧いてくるのを感じた。

とても良い気分転換になった夜だった。またいつか生活に少し疲れたら、あの美味しいご飯と温かい言葉に甘えに、お邪魔しようと思う。

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