トビリシの夜に見つけた、ワインとレコードの新しいペアリング
トビリシの部屋から、今夜も少しだけ。移住してデジタルノマドとして働く生活の中で、欠かせないものが二つある。この街の代名詞でもある「お酒」、そして「レコード」だ。
よく「料理とワインのペアリング」と言うが、最近は「音楽とお酒のペアリング」にすっかり魅了されている。今夜は、部屋で密かに楽しんでいる、メロウでディープな組み合わせについて書いておきたい。
今夜の一杯、歴史に愛された至高の甘口「クヴァンチカラ」
トビリシのスーパーに並ぶ無数のワインの中で、今夜グラスに注いだのは「Tbilvino(ツビルヴィノ)」のクヴァンチカラだ。ジョージアワインの最高峰とも呼ばれる、天然の甘口赤ワインである。

グラスを揺らすと、美しいルビー色からイチゴやラズベリーを思わせる、豊潤でチャーミングな果実の香りが立ち上る。口に含めばベルベットのように滑らかな渋みと、上品で濃厚な甘み。後味には心地よい気品ある酸味が残る。ただ甘いだけではない、この歴史と深みのある贅沢な余韻に浸っていると、自然と「あの音」に手が伸びる。
ワインの深みにシンクロする、Nujabesのビート
クヴァンチカラの気品ある甘みと深みに合わせて、今夜ターンテーブルに載せたのはNujabes(ヌジャベス)のレコードだ。70s〜90sのJazzやSoulの美しい一瞬をサンプリングし、唯一無二のメロウなヒップホップへと昇華させた彼の音楽が、今の気分にぴたりとハマる。
部屋の明かりを少し落として針を落とすと、スピーカーから太く温かみのあるベースラインと、切なくも美しいピアノの旋律が流れ出す。クヴァンチカラの持つリッチな甘みとフルーティーな余韻が、Nujabesの紡ぐジャズ・サンプリングのディープなグルーヴと見事にシンクロしていく。
遠く離れたトビリシの地で、日本の天才プロデューサーが遺したノスタルジックな音を聴きながら、贅沢なワインをすする。この異国情緒とローファイな空気の混ざり合いが、一日の仕事を終えたノマドワーカーにとって、何よりのご褒美になる。
Nujabesの音楽は、不思議とジョージアの静かな夜の空気によく馴染む。今夜針を落としているのはこの一枚だ。
日本の夜にも、ジョージアの深みを
残念ながら、今夜飲んでいる「Tbilvino」のクヴァンチカラは日本のAmazonでは見当たらなかった。だが、同じジョージア産の最高峰「クヴァンチカラ」の深みなら、日本でもカンカテラ(Khankatera)などのワイナリーのものが手に入る。
もし良ければ、部屋の明かりを少し落として、Nujabesのビートと共に、ジョージアが誇る至高の甘口ワインに溺れてみてほしい。日本で味わうなら、この一本がおすすめだ。
それでは、今夜も良い音楽と良いお酒を。



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